鉄系の材料は安く比較的扱いやすい金属材料で、治具にもよく使われます。
ただ、何でも鉄にすれば良いわけではなく、素材の特徴や前後の処理のしやすさを考慮して選ぶべきでしょう。
鉄なら何でも良いということであればSS400でほとんどの場合問題ありません。
SS400よりは硬度が欲しい場合や熱処理をする場合はS50Cを選びましょう。
S50Cより更に高い硬度が必要な場合は、SKD等を選択すると良いでしょう。
S50CなどのSC材は、鉄とそれほど材料の金額が変わりませんが、SKやSKDになると倍ぐらいかそれ以上の金額になるので、材料代の見積も取った方が良いかもしれません。
ただし、熱処理する場合、板形状の場合などは特に反りの影響が出やすくなります。
熱処理をしたことによって治具の精度が要求する範囲に入るのか、入らない可能性がある場合処理後に研磨等で仕上げをするのか、検討しておいた方が良いでしょう。
それほど高い硬度が必要ない場合は、ある程度の硬さに仕上がっているプリハードン鋼も検討しましょう。