ステンレス材料は錆びにくいことが最も大きな特徴で、水に晒される環境などで使う治具では最初に検討される素材です。
ただ、切削加工がしにくいものが多く、熱処理できる材種も多くないので、より慎重な材料選択が求められます。
特別な耐食性が求められないのであれば、まずはSUS303を検討し、SUS303が使えない環境なのであればSUS304を使用すると良いでしょう。
焼き入れをする場合はマルテンサイト系と呼ばれるSUS403やSUS420J2、析出硬化系と呼ばれるSUS630などを使いましょう。
また、ステンレスは鉄系材料やアルミ系材料と比べると材料費、加工費ともにコストが高くなる傾向にあるので、治具の設計の段階でもどれだけ材料の使用量や加工量を少なくするかも検討しておいた方が良いでしょう。