YAMASHIRO 山城製作所

自動車部品で培った精密金属加工、治具製作。
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治工具・設備の開発、設計
試作、量産まで。

お客さまの「作りたい」に寄り添い
熟年のスキルでカタチにします。

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今日から使えるアルミの基礎知識と選び方

金属の中で軽い素材の代表格といえばアルミです。軽いだけでなく、重さの割りに強度が高く、重量に対する強度で言えば鉄を上回ります。
アルミの特徴として、何となく軽くて柔らかいというイメージを漠然と持っている方も多いかと思います。でも、具体的にどんな時アルミを使えばいいの?と考えた時、悩んでしまう方もいるのではないでしょうか。
今回はアルミの基本的な特徴を紹介し、どんな時にアルミを選択したら良いのか、そしてシーン別に選ぶ素材としてどれが良いのかをお伝えします。

アルミの基本的な性質

・アルミは軽い
ご存じの方も多いようにアルミは金属の中でもかなり軽いです。比重は鉄やステンレスの約1/3程度。1㎝の立方体で2.7gです。このため軽さと強度を両立させたいと考える場合はまずアルミが最初の選択肢となります。

・アルミは腐食しにくい
アルミは、水や薬品などを使用しない一般的な環境であれば、腐食しにくい素材です。見た目や表面の性質がそれほど問題ないのであれば表面処理をしなくても使えます。
ただ、一般的に腐食に強いステンレスと比べれば腐食しやすいので、外観や表面の性質が劣化して困る場合は表面処理を施しましょう。アルミの場合、表面を強制的に酸化させて厚い被膜を作るアルマイトが一般的です。

・アルミは切削しやすい
アルミは非常に切削しやすいことで知られている素材です。鉄よりも柔らかく短時間で多くの体積を削ることができます。また、鉄(鋼)やステンレスは添加される他の元素や、熱処理の状態によって硬さや粘り気が大きく変わるため、同じ金属でひとくくりにしていても実際はその削りやすさは大幅に異なります。
アルミの場合、材料の種類によって多少の削りやすさの違いはありますが、柔らかい種類でも硬い種類でも削りやすいことに変わりはありません。鉄並みの強度を持つA7075でも、アルミが削れる工具ならほとんどの場合問題なく削れます。切削加工で削る量が多い場合や、深い穴、深い溝などの難しい加工が多い場合は、アルミが使えないか検討すべきでしょう。

・アルミの溶接は鉄やステンレスと比べて難しい
アルミは鉄やステンレスと比べると溶接しにくい素材です。加熱中に酸化しやすい、融点が低い、溶け落ちやすいなどの理由により、特に薄板の溶接はより難しくなります。板の厚みが1㎜以下になると構造によっては溶接自体難しい場合やコストが上がってしまう場合も考えられますので、溶接以外の固定方法や厚みの変更を検討しましょう。
また、アルミで溶接ができる材種は限られています。一般的に問題なく溶接ができるのはA5052、A5056、A6063などです。また、強度の高いA2017、A2024、A7075といった素材は溶接に向いていません。加工の素材を選ぶときに溶接できるかどうかも最初に検討しておく必要があるでしょう。

アルミの熱処理

アルミは、いわゆる鉄(鋼)などで行うような焼き入れ、焼き戻しといった処理を加工後に行うことは一般的ではありません。アルミは最も硬い材種でも、切削工具で比較的簡単に削れるので、削った後に硬くする必要がないからです。
一方、素材を購入する時点で熱処理の状態が違うものが複数あるので、実際どの程度の機械的性質を持つのかなどは事前に材料業者に確認しておいた方が無難です。

アルミの表面処理はまずアルマイトを覚えよう

アルミは鉄と比べると腐食しにくい素材ですが、表面はそれなりに錆びます。また、表面処理を行っていないと比較的簡単に傷がついてしまいます。面の精度や美観が重要な場合は基本的に表面処理が必要になります。
アルミの表面処理は、アルマイトという表面を強制的に酸化させて厚い被膜を作る処理が最も一般的です。メッキも可能ですが、元から存在する表面の酸化被膜を除去することが難しいため、特別な機能や効果を持たせたい場合を除いて基本的にアルマイトが選ばれます。
アルマイトは表面に様々な性質を持たせることが可能で、着色できたり、表面をより固くしたり、耐摩耗性を上げたりすることができます。
アルマイトも材料によってかかりやすいもの、そうでないものがあります。A5052やA5056などの一般的に流通している素材はアルマイトがかかりやすいですが、高強度のA2017、A2024、A7075などは相対的にアルマイトがかかりにくく耐食性も劣ります。
また、アルマイトは表面の膜が膨張することで形成されます。そうすると寸法の変化が起こります。一般的なアルマイトは膜厚10μm程度ですが、そのうちの半分程度の寸法が大きくなります。例えば10㎜のぴったりの穴があったとして10μmのアルマイトを施すと片側5μm大きくなるので、直径で10μm小さくなります。はめあいなどで高精度の穴径が求められる場合などはアルマイト加工後に寸法が公差に入りきらない可能性が出てきますので、その点にも留意する必要があります。

アルミ材料の選び方

アルミの材料は細かく分けると数十種類にも及びますが、特別な用途でない限り5・6種類を覚えておけば問題ありません。一般的に使われるのはA5052、A5056、A6063という材種で、これらはどれも低コストで切削、溶接がしやすく、アルマイトにも相性が良いものです。一方機械的な強度はそれほど高くありません。
より強度が求められる場合は、A2017、A2024、A7075の使用を検討しましょう。番号が大きくなるほど強度が大きくなり、A7075に至っては代表的な鉄鋼のSS400と同じかそれ以上の強度を誇ります。ただし、強度が上がるほど材料コストも上がります。A7075で言えば、A5052等の5倍~10倍の価格になります。必要なところに必要な量だけ使うように注意しましょう。

まとめ

アルミは軽い素材でありながら、近年高強度の材料も増え、より広い業界で使用されるようになってきました。材料のコストも相対的に下がってきていますので、今までアルミを使うことを考えていなかった部品や治具などでも、ぜひその可能性を検討してみてください。