人の手では扱うことが難しい大きな出力を出せる治具を製作したいと考えることがあると思います。
今回はこのような場合に使える治具の構造について紹介します。
てこの原理を使う
入力と出力の大きさを変える最も簡単かつイメージしやすいものはてこの原理でしょう。
レバーなどを人間が動かす場合、入力側から支点までの距離を長くし、反対に視点から出力側までの距離を短くしておけば簡単に大きな出力を得ることができます。
注意しないといけないのは、出力側の動く距離が相対的に短くなるので、必要なストロークに足りるかどうか計算しておくことです。
動滑車を使う
動滑車を使えば、チェーンや紐を引く距離は二倍になりますが、二倍の出力を出すことができます。
重いものを持ち上げるときなどは重宝するでしょう。
歯車を使う
歯車を使った動力の伝達は最も種類が多く、様々なケースで使うことができます。
歯車の大きさを変えることで入出力に違いを持たせることができます。
また、軸の向きも変えることができるので、応用範囲は非常に広くなります。
当社でも歯車を使った治具を製作することは何度もあり、様々な場面で活躍しています。
ただし設計は若干複雑になるので、事前に十分な検討が必要です。
意外と簡単な原理でも出力は変えられるので、いろいろな方法を試してみてください。