YAMASHIRO 山城製作所

自動車部品で培った精密金属加工、治具製作。
職人の腕と知恵で問題解決します。

治工具・設備の開発、設計
試作、量産まで。

お客さまの「作りたい」に寄り添い
熟年のスキルでカタチにします。

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プラスチックを治具に使う場合の注意点

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治具や部品、製品に使う素材としてまず思い浮かぶのは金属やプラスチックかと思います。しかし、たくさんある素材の中から果たしてこの素材で良かったのか、もっとコストを下げられたのではないか、と後で不安になることもあるかと思います。

樹脂を選ぶ場合の主な理由は、軽くする必要がある、製品を傷つけないようにする必要があるなどといった場合が多いかと思います。今回は、どのようなシーンで樹脂を選ぶのが適切か、その場合にどのような樹脂が適切かを、お伝えします。

樹脂と金属はどのように使い分けるか
それでは、具体的な状況も考えながら、樹脂と金属の使い分けを検討していきましょう。

・樹脂は安くはない
安いから樹脂にしようと考えることは多いと思いますが、樹脂はそれほど安くはありません。素材の価格だけで言えば圧倒的に安いのは鉄です。また、樹脂はものによって価格が大幅に変わるので、必要な機能とコストがどこまであうのかをしっかり検討する必要があります。

・金額は体積で考える
ネットや書籍で調べると、たいていの場合金属や樹脂の材料はキロ単価いくらという表現で価格が記載されています。ですが、実際に使う場合、重量当たりいくらかということよりも同じ大きさ(体積)でどちらが高いのか、安いのかを考えないと意味がありません。
ですから、キロ単価いくらではなく、例えば10㎝の立方体でいくらのような比較ができるようにしてください。

・多くの樹脂がアルミの半分以下の軽さ
樹脂の最大の特徴はその軽さです。これも材種によって違いますが比重で1~1.5以内に収まるものがほとんどです。これに対してアルミは2.7程度、鉄は7.8ほどなので、大雑把に言ってアルミの半分、鉄の6分の1ぐらいの軽さということになります(ステンレスは鉄とほとんど同じです)。
他の機能や価格より、軽さが最優先という場合はまず樹脂の使用を検討しましょう。

・切削は、削るだけなら簡単、正し精度を出すのは困難
切削に関しては、削るだけなら難しくありません。ただし、樹脂はバイスなどで固定するだけで簡単に変形してしまうので高い精度が必要となる治具にはあまり向いていません。

・曲げ・溶接は、一部の素材については可能、ただし専用の業者に頼む必要がある
曲げ、溶接は可能ですが、金属と同じようにはできませんので、ほかの業者に頼る必要があります。また、可能なものが少なく、溶接が難しいものは価格が高くなる可能性があります。
代表的なエンジニアリングプラスチックであるMCナイロンやPOMなどは溶接可能ですが、取り扱いのある業者はかなり少ないようです。

・材料費、加工費で安定しているのはアルミ
まず、材料費、加工費ともに安定しているのはアルミです。樹脂も安いものはありますが多くの場合アルミとステンレスの間ぐらいか、ステンレスよりも高くなります。したがって、スピード重視でまずは試作を作りたいという場合など、素材を十分に検討する時間がない、あるいはその必要がない場合はアルミで問題があるかどうかを考えればよいでしょう。

・寸法の安定性を求めるなら金属
樹脂は総じて引っ張り強さやヤング率などの機械的性質が金属より小さいです。また、水分を吸収しやすいなどの要因によって寸法が変わりやすいです。したがってある程度長期間寸法を安定させたい、高い寸法精度を出したいといった場合は金属が必須になります。
樹脂は柔らかいので、検査するのもの大変です。

・絶縁するならアルミか樹脂
電気に関わる部分で絶縁する必要がある場合はアルミか樹脂を使いましょう。樹脂は基本的にすべて電気を通しません。
アルミは地肌の状態では通電しますが、アルマイトを施すことで絶縁することができます。防食のためにアルマイトを施すことは一般的ですので、それほど問題はありません。

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