ものを動かすときの摩擦はいろいろなところで問題になります。
今回は、摩擦を小さくし、回転や往復運動をしやすくするにはどうすれば良いか
滑り摩擦と転がり摩擦
物が動く時の摩擦の仕方は、滑り摩擦と転がり摩擦の2種類に分けられます。
滑り摩擦は、単純にものが面の上を滑りながら移動するときにかかる抵抗で、転がり摩擦はタイヤのように物体が回転しながら移動するときにかかる抵抗です。
転がり摩擦の方が圧倒的に摩擦抵抗が小さい
滑り摩擦も、転がり摩擦も、様々なところで使われていますが、摩擦抵抗が圧倒的に小さいのは転がり摩擦です。
部品や治具をスムーズに往復運動させたり、回転運動させたりしたい場合はまず転がり摩擦を利用できる設計にすべきです。
転がり摩擦を利用した製品
具体的に転がり摩擦を利用した製品を紹介します。
回転の滑りを良くしたい場合
回転の滑りを良くしたい場合の代表的な製品はベアリングです。ベアリングにもさまざまな種類があり、それぞれに適した使い方がありますが、まずは一般的なものを使ってみて、慣れてきたら状況に応じてより専門的なものを選んではいかがでしょうか。
直線運動の滑りを良くしたい場合
直線運動の滑りを良くしたい場合の代表的な製品は、リニアガイドとリニアブッシュです。
リニアガイドは専用のレール上を部品が動く場合に使い、リニアブッシュは円形の軸に対して使います。
これらの部品を使うと、滑り摩擦ではスムーズに動かなかったところが驚くほど軽くなります。
どれも使い方に応じて様々なラインナップがあるので、使いやすいところからぜひ試してみてください。